このコロナ禍で自宅で過ごす間に、夫婦でエンディングノートを書きました。
まだエンディングを迎えるイメージが沸かない30代のわたしたちのような世代でも書き込みやすいかなと思って購入したのが、コクヨのエンディングノート「もしもの時に役立つノート」です。
少しずつ書き足したり情報を更新していったりしてるので完成はしていませんが、一通り書けるところを書き込んでみて感じたことは、「もしもの時」は必ずしもエンディングの時とはかぎらないということ。
「もしも」の事態が起こる前に、一緒に情報の棚卸しをしませんか?
エンディングノートとは
エンディングノートとは、高齢者が人生の終末期に迎える死に備えて自身の希望を書き留めておくノート。
ウィキペディア/「エンディングノート」より引用
ウィキペディアで上記のように説明されているように、エンディングノートというと、言葉のとおり人生の最期が訪れたときに残された家族を困らせないように金銭に関することなどを書いておくイメージがあると思います。
しかし、我が家で購入したコクヨの「もしもの時に役立つノート」の冒頭には、下記のように書かれています。
「もしもの時に役立つノート」は、あなたに関するさまざまな情報をわかりやすくまとめておくためのノートです。
このノートを記入しておくと、「もしもの時」にあなたや家族がとても助かります。もしもの時に役立つノート 3ページ
これを読んでもわかるとおり、実際はスマホや財布を落とした時や急な入院など誰にでも起こりうるトラブルに見舞われたときに、必要な情報がすぐにわかるノートのことだと、記入してみて感じました。
なぜエンディングノートを書こうと思ったか
前々からもしものときのために書いておきたいと思っていたエンディングノート。
このコロナ禍で自宅で過ごす時間が増えたこと、またコロナで著名人がなくなったニュースを見て、
自分に「もしも」が訪れたとき困るのは家族…
エンディングノートを書くなら時間のある今かもしれない!
と思ったことが書こうと思ったきっかけです。
自分の分だけノートがあっても、万が一の事態は夫にだって起こるかもしれないと思い、夫婦それぞれで書くことにしました。
口座情報や個人の資産、もしものときのために大切な人に宛てて書いておくメッセージ欄などもあるので1人1冊あると安心!
なぜコクヨの「もしもの時に役立つノート」にしたのか
なぜコクヨの「もしもの時に役立つノート」にしたのか正直に言うと、それは「エンディング」という言葉に少なからず抵抗があったから…。
まだエンディングを迎えるつもりはないので、「もしもの時」という言葉の方が今のわたしたちにはしっくりきました。
夫にはサプライズ的に渡したので、「エンディングノート」とデカデカ表紙に書かれてあったら、
なんのつもり?!
と思わせてしまうんじゃないかと思ったからでもあります(笑)
「もしもの時に役立つノート」というタイトルなら両親にもすすめやすいので、近々プレゼントできたら様子を追記したいと思います!
コクヨの「もしもの時に役立つノート」を書き込んでみた夫婦それぞれの感想
元々書くことが好きなわたしはノートを埋めていくことを楽しめましたが、書くことが好きではない夫は少し疲れたようでした。
しかし、財布からカードを出したり、口座引き落としのものを洗い出したり、保険の書類を確認したり、夫なりに真摯に向き合って書き込んでくれました。
半日がかりで埋めれるところは埋めたあとに感想を聞いてみたら、
疲れたけど、財布とかスマホをなくしたときに安心!
という言葉を聞くことができました。
財布をなくしたらクレジットカードは悪用されないようにすぐに止めなければいけませんが、前々から手持ちのクレジットの枚数や会社を把握していれば、もしもそのような事態になったときにすぐ動くことができますよね。
今、家計で引き落とされてるのってなんだっけ?
保険証券ってどこにあるんだっけ?
など、「もしもの時に役立つノート」を書いていなければ夫婦で確認することはなかった情報も共有できたことはとてもよかったと思います。
わたし自身も書き込んでいて、保険の内容を見返したり、もし自分がいなくなったときに家族が困ることはなんだろうと考えるきっかけになりました。
コクヨの「もしもの時に役立つノート」の中身をレビュー
コクヨのエンディングノート「もしもの時に役立つノート」ではおおまかに下記のことを書いていきます。
- 自分のこと
(名前、住所、生年月日などの基本情報) - 資産
(銀行口座、口座引き落とし、金融資産、不動産、借金、クレジットカード、保険、年金など) - 気になること
(携帯・パソコンについて、webサイトのID、コレクション、ペット、生活のこと) - 家族、親族
(家族・親族の基本情報、家系図、命日、冠婚葬祭) - 友人、知人
(友人・知人の基本情報) - 医療、介護
(健康管理、告知・延命処置、介護) - 葬儀、お墓
- 相続、遺言
- その他
(写真データ、大切な人へのメッセージ、フリーメモ)
ピックアップして内容をレビューしたいと思います。
「資産」
「資産」の項目には下記の内容を記入していきます。
- 口座引落し
口座から引き落としされてるものはもしものときに家族に止めてもらったり、口座を変える必要があるのできちんと書き込まなければいけませんね。
ネットでの定期契約(Amazonプライムなど)などはログインIDも必要なので、あわせて書いておくなど一工夫が必要かも。
- その他の資産について
株式や不動産だけでなく、ブランド品やトランクルームについて書く欄もありました。
- クレジットカード・電子マネーについて
クレジットカード情報は10枚書けるようになっています。
万が一財布を落としたときなどに慌てずに済むと思うので、ここはしっかり書いておきたいところ。
- 保険について
保険について書く際は久々に保険の内容を確認出来ていい機会になりました。
「気になること」
「気になること」の項目には下記の内容を記入していきます。
- 携帯・パソコンについて
携帯・パソコンについてでは、基本情報だけでなく、もしものときに「中身を消去してほしい」などの希望を書くメモ欄がついています。
- WebサイトのIDについて
webサイトのIDは8つしか書けないので、定額料金がかかるサイト、退会してほしいサイト、友達と繋がってるSNSなど必要なものを厳選して書く必要がありますね。
- 宝物・コレクションについて
宝物を書く欄に何を書こうかと部屋中見て回ったんですが、こんなに物であふれているのに、宝物らしいものが全然見つかりませんでした…
唯一思いついたのが娘の写真ですが、「みてね」(写真共有アプリ)も使ってるし、Googleフォトでバックアップも取っているし、大丈夫だな!という結論に。
便利な世の中になったものです。
- ペットについて
ペットについては詳細に書けるようになっています。
- 生活のことについて
生活のことについてという「家族で自分しか知らないこと、自分がいなくなったら家族がどう対応したらいいかわからないこと」を書くフリーページ。
主婦がちゃんと書いたら1ページじゃ足りなさそうですが、書ききれなかったら巻末にフリーページがあります。
「家族、親族」
「家族、親族」の項目には下記の内容を記入していきます。
- 親族の基本情報
親族の基本情報は年賀状などを引っ張り出して書きましたが、自分の字なので100%合ってる自信がないので、結局親族の住所などが必要になったときはまた年賀状なりを引っ張り出してくる気がします(笑)
パソコンのデータを印刷して張り付けてもおいてもいいね
- 家系図
家系図は「先祖を振り返るぞ!」と意気込んで書きだしたのに、自分から見て曾祖父母までしか書けなくて拍子抜けしてしまいました(笑)
相続を考えるときに役立つようなので、それ以上前の人たちを書いたところで相続には関係ないんですけどね。
「友人、知人」
「友人、知人」の項目には下記の内容を記入していきます。
- 友人・知人の基本情報
友人の住所などは結婚式の招待状の返信ハガキを見て書き込んでいきました。
しかし女性の友人は、結婚して姓が変わっていたり、住所が変わっていたりする人も多くてイマイチ書き込めなかった印象。
今はLINEもあるし、もしものときに家族がこのページを見てわざわざ電話をするということはなさそうだから、LINE上の名前やグループ名も一緒に記入しておくのがいいかも?
また、誰でも顔の広い友人は1人2人いると思うので、備考欄に「この人に連絡を取れば他の友人にも伝えてもらえる」なども記入しておきました。
「医療、介護 ・ 葬儀、お墓 ・ 相続、遺言」
- 医療
- 介護・葬儀
- お墓・相続
- 遺言
これらのページはまだ書き込んでいませんが、万が一のことを考えて、今の自分はどうしたいのか書き込んでおかなければと思います。
「その他」
「その他」の項目には下記の内容を記入していきます。
- 大切な人へのメッセージ
大切な人へのメッセージは「いつもありがとう」など書いておくといいですよと説明があったので、ひとまず一言だけそう書いておきました。
- フリーメモ
フリーメモには娘のかかりつけ医や銀行口座等の情報と、普段よく作るごはんについてメモ。
余談 フリーページにはよく作るレシピを書いた!
「もしもの時に役立つノート」で一番びっしり書いたページは、最後のメモページ。
普段「よく作るごはん」を書きました。
と言ってもわたしの場合、自分のレシピがあるわけでもなく、いつもクックパッドやネットのレシピを見ながら作るので、カテゴリーごとに料理名を書いて、横にクックパッドIDなど書いておくという方法(笑)
これがあれば、もしわたしがご飯を作れない状況になっても、夫が同じレシピで作れるんじゃないかな?と期待してます…!
あと、夕飯が思いつかないときにも使えます(笑)
エンディングノートの問題点
「もしもの時に役立つノート」に書き込んでいて、これもあわせて考えておかないと思ったことは
- パスワード、暗証番号などはどう伝えるか
- エンディングノートの置き場所を伝えておく必要がある
ということ。
銀行口座やよく利用するWEBサイトのIDなどはノートに書いておけますが、もし万が一のことがあり、銀行口座から家族が預金を下ろしたり、WEBサイトの解約をする場合は、もちろんパスワードや暗証番号が必要です。
(暗証番号を知っていても、故人の口座から勝手に預金を引き出すと相続の際にもめることもあるようなので注意!)
しかし、口座の暗証番号までノートに書きこんでしまったら、万が一このノートを紛失した際には大変なことになります!!
パスワードや暗証番号の保管方法についてはしっかり考えておかないといけません。
家族に口頭で伝えておくのか(忘れる・覚えられない問題)、暗証番号を書いた紙をどこかに置いておくか(金庫?)、我が家でも相談中です。
ちなみに、凍結された故人の口座から預金を引き出すのは手続き大変という情報を目にして調べてみたら、現在は葬儀代くらいは簡単な手続きで引き出せると書いてある記事を見つけました。
参考記事/葬儀費用は凍結された銀行口座から引き出せる?法改正について解説!(終活ねっとより)
おわりに コクヨの「もしもの時に役立つノート」は若い人でも書きやすいエンディングノート
ほかの方のレビューを見てみると、「エンディングノートとしては自分史を書くページが少ない」という声を見かけましたが、比較的若い世代なら今困らない情報を網羅的に書けるコクヨの「もしもの時に役立つノート」は情報を整理するのにぴったりだと思います。
とくに
・銀行口座
・口座引き落とし
・クレジットカード
・保険
については、この機会にまとめることができて安心感が増しました。
エンディングの準備ではなく、明日困らないようにしておくためにも、エンディングノートを書いてみるのはいかがでしょうか?
コメント